2022年1月11日火曜日

股旅社中って何だろう(33)〈愛知県西尾市〉

 


野沢工務店を訪問した翌日、家具デザイナーの村澤さん中村さんと共にイシハラスタイルのワークショップに参加しました。今回は、一日中打ち合わせ室でのミーティング。現場に入らないのは極めて珍しいケースですが、懸案の家具や造作のいくつかが大詰めを迎えているようで、試作の現物や写真を目の前にして、熱いワークショップが行われました。



イシハラスタイルの仕事で特徴的だと思うのは、一点を突破するための突破口の穿け方が見事だということです。大きな課題や漠とした問題に対して、とても具体的で的確と思える糸口を見つけ出します。いま取り組んでいる家具や造作も、それをつくることが目的ではなく、80年以上持つ道具のような家を模索する中で見出した手段なのです。いま取り組んでいる小さなワゴンからは、ワゴンとしての魅力だけでなく、このワゴンが使われる家の価値観や、住む人の思いや考え方が伝わってくるようです。


股旅社中って何だろう(32)〈静岡市葵区〉

 


股旅社中の会員ビルダー、野沢工務店を初訪問しました。同社は、約1年前から家具デザイナーの村澤一晃さんとのワークショップ活動を開始。より良い家づくりを提供する地域工務店であるために、スケルトンとインフィルと、それぞれの品質や満足度を高めることを狙いとして、股旅ワークショップは主にインフィルをパワフルに向上させることをめざす作戦ということです。





野沢工務店で特徴的だと思ったのは、熱いことを思っていたり熱い取り組みをしているのに、じつに淡々としているのです。淡々としているのに、中が熱い。そのギャップに計り知れないポテンシャルを感じます。加えて、野沢工務店は伝える活動も独特です。広報に熱心ということではなく、伝えるべきことはなんだろうを探求しています。つくる=伝える、ブランディングの核心だと思いました。

もう一つ大事な情報。営業の松永さんが淹れてくれるコーヒーは絶品でした。野沢工務店を訪問した際は、ぜひともコーヒーを注文してみてください。